全国各地でテーマパークの閉園が相次ぐなか、創業から112年となる老舗遊園地「ひらかたパーク」(大阪府枚方市)が、独自の存在感を放っている。
2000年代に入り、向ケ丘遊園(川崎市多摩区)や阪神パーク(兵庫県西宮市)、スペースワールド(北九州市八幡東区)、としまえん(東京都練馬区)が営業を終えた。
ひらパーも最盛期に160万人だった年間入園者数が一時は90万人を割るまでに減った。だが、そのあと盛り返し、14年度から22年度までコロナ下を除いて100万人を達成し続けている。
新しいアトラクションを定期的に導入できるわけではない。好調を支えているのは、俳優の岡田准一さん扮する「超(スーパー)ひらパー兄さん」を前面に打ち出した広報戦略だ。
関西では定番となったひらパー兄さんは、園のイメージキャラクターとして09年に初登場。初代はお笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」の小杉竜一さんが務めた。岡田さんは13年から活動している。
現在公開中のひらパーのCMは、最寄りの京阪電車枚方公園駅で、ホーム上の岡田さんがアナウンスをして、普段は停車しない特急を止めようとする内容。SNSでは「相変わらず想像を超えてくるCM大好き」「今回も最高です!」などの感想が投稿された。
プロモーションを担当するひらパーの田中逸馬(いつま)さん(46)は「企画が話題になることで、お出かけ先の選択肢になればいい」と話している。(岡田真実)